広島で浪曲「まっ黒なおべんとう」
- 勝千代 木村
- 2022年10月20日
- 読了時間: 1分
更新日:2022年11月2日
いつも、広島の地を思い浪曲にて「まっ黒なおべんとう」を口演させていただいておりますが、此度は広島の地にて、原爆資料館にほど近い広島工業大学にて口演させていただきました。お客様のほとんどが、誰もが知るこのお話。このお話を伝えたいと絵本にした児玉辰春先生、そして、その絵本にて思いを受け取り、浪曲にて皆さまにお聴きいただく機会を得ました。当日は、児玉先生の奥様もご来場くださり、お聴ききいただくこと叶いました。あの日、八百名にも上る学生が建物疎開に来ていた中島町。広島工業大学は、まさに中島町にありました。じっと聴き入るお客様と、この演目の時には、とめどなく溢れる涙に声がかすれてしまいます。十年以上前に、訪れた原爆資料館で、初めて実物のお弁当箱を見たとき、必ず浪曲で伝えなければと、強く思った日。此度は、広島の地にて口演する事が叶いました。リニューアルされた原爆資料館を再び訪れると、物言わぬ残された遺品の展示の数々に、平和への思いをあらたにいたしました。

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