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小雨そぼ降る「浪曲で地元のお話を楽しもう!」は疱瘡婆さんのお話。

  • 執筆者の写真: 勝千代 木村
    勝千代 木村
  • 2023年3月24日
  • 読了時間: 2分

 「心の観光大使です!」と、地元上野原に纏わるお話を浪曲で口演する度に言ってみましたが、この度、本当に「上野原市PR大使」に任命いただきました。これは、今までは、誰に頼まれずとも浪曲で地元のお話を口演しておりましたが、今後は、「是非やってください!」とお墨付きをいただき、「がんばらねば〜」という思いのもと、此度は、甲州街道一里塚十八番目の十八里にある塚場の疱瘡神社の起源となる「疱瘡婆さんのお話」を浪曲でお聴きいただきました。小雨の中、お足を運びくださった皆様、誠にありがとうございます。

 「この地を疱瘡から守りますよ」と息を引き取ったお婆さん。当時恐れられていた疱瘡から地域を守りたいと、いてもたってもいられなくなってとうとう疱瘡神社を建立するにいたる当時の人々の思いや、誰かのためにと行動するそんな先人たちの思いに深く心を動かされました。そして、この三年のコロナ禍を乗り越えてきた我々と深く通ずるお話でもあります。(以前、この疱瘡婆さんの木札をいただいたのですが、そのご利益かこの三年間、なんとか乗り越えることが出来ました。)また、今回初の試みで、ホールでの浪曲の可能性は、よりユニバーサルな浪曲が出来るのではと考え、ホリゾント幕に投影して、映像とともにお楽しみいただける浪曲とさせていただきました。疱瘡神社にいらしたことのない方も、知っていただきたいなと思い、また是非、その足で訪れていただける機会となれば嬉しいです。その場でしかできない浪曲に、今後も挑戦していきたいなと思った次第。

 また、二幕目は、昨年ユネスコ文化遺産に登録された「大念仏踊り」の発祥の地である秋山の民話より。秋山の民話は、後世に伝えたいという思いで、一冊の本にまとめられております。その一話の中から「狼さま」を。これは、まだ人間が狼を神様としていた頃のお話です。狼信仰は、疫病退散の意も込められており、図らずも、今回の疱瘡神社と根底でつながっております。秋山の民話も、今後、継続して取り組みたいと思っております。次回も是非お楽しみに。

 そして、今回は、初の古典演目をば。いつも新作のみでしたので、今回は古典演目を+させていただきました。さあ、次回は何を取り組もうかなと、楽しみです。


 

 
 
 

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